冒険でコメディなアニメOVAランキング 2

あにこれの全ユーザーがアニメOVAの冒険でコメディな成分を投票してランキングにしました!
ランキングはあにこれのすごいAIが自動で毎日更新!はたして2025年01月09日の時点で一番の冒険でコメディなアニメOVAは何なのでしょうか?
早速見ていきましょう!

62.7 1 冒険でコメディなアニメランキング1位
魔神英雄伝ワタル 七魂の龍神丸(Webアニメ)

2020年4月1日
★★★★☆ 3.3 (13)
48人が棚に入れました
いくどとなく救世主としての役目を果たし、創界山の危機を救ってきた戦部ワタル。しかし、そのワタルに、最大のピンチが訪れる! 異変が訪れたという創界山へやってきたワタルだったが、そこで見たものは、蜃気楼のように揺らめく逆さまの創界山。色濃く立ち込める邪悪な気配に、ついには龍神丸の力も封じられ、バラバラにされてしまった。龍神丸を失ったワタルに与えられた試練。シバラク、ヒミコ、そして虎王――かつての仲間たちと共に、救世主ワタルの旅がいま再び幕を開ける!

声優・キャラクター
田中真弓、伊倉一恵、林原めぐみ、西村知道、玄田哲章
ネタバレ

101匹足利尊氏 さんの感想・評価

★★★★☆ 3.4

スタッフの『ワタル』愛が迸る“おもしろカッコいい”フィギュアPVアニメ

BANDAI SPIRITS・魂ネイションズの同名フィギュアシリーズから派生した
メディアミックス展開の一翼を担う
前編4話+後編5話の各話15分程度のwebアニメ企画。

【物語 3.0点】
懐古だけを狙い撃ち。

そもそも発端となった七体のフィギュア販売企画からして、
昔、『魔神英雄伝ワタル』シリーズを観て育った
“大きなお友達”以外はターゲットにしていない感。


“ドバズダー”の攻撃により、七つに砕けた「龍神丸」の魂と体を集めるため
「逆さ創界山」の七つの世界を巡り、
「龍神丸」のかけらである七体の魔神(マシン)を操り事件を解決していく物語。
行く先々でシリーズお馴染みのキャラクターとも再会を果たしていく同窓会風味。

本格的な大冒険には尺不足とも言えるが、
そもそも玩具のコンセプトPV級で十分な所、
四半世紀振りの新作アニメ級を作り上げ無料配信してしまった
スタッフの作品愛には脱帽します。


友情や人生訓といった教育的な内容をほんのり残していくシナリオも、
今の子供たちにも……と言うよりは、
そうそう!昔の低頭身マシンのロボアニメはこんな感じだった!
と懐かしさを刺激してフィギュア購買意欲を煽る内容。

終盤には、ワタルと虎王、二人の親友(トモダチ)の絆が最高潮に達した
熱いバトル展開からの→新フィギュアCM。
という『プリキュア』級の商魂を見せるw


尚、アニメでは描き切れなかった内容を補完する
web小説、ビジュアルストーリー、コミック展開もあり。
(私はシバラクのサイドストーリーしか追えてませんがw)


【作画 3.5点】
背景美術、人物作画共に安定度は可もなく不可もなく。

最終決戦では土埃を上げながら大地を這うように疾走、突撃する
魔神(マシン)バトルの醍醐味を好表現。


驚かされたのはキャラクターデザインの再現度。

オリジナルのキャラデザ・芦田 豊雄氏は既に他界。
代打の牧内 ももこ氏は『ワタル』の絵に憧れ
アニメ業界に入ったという筋金入りの『ワタル』ファン。

私も後で知るまでは、キャラデザ変わっていることに全く気が付きませんでした。


【キャラ 3.5点】
失われた「龍神丸」を取り戻すというシナリオ上、
メインの主人公少年ワタルと魔神・龍神丸との絆は毎回は描けない構成。

それでもヒミコが相変わらずギャグが下品で、忍術が気色悪くても
かわいいヘンテコくノ一ぶりで旅は賑やか。


個人的に注目だったシバラクの魔神(マシン)召喚方法は、
{netabare}公衆電話ボックス→スマホアプリに進化w{/netabare}


過去シリーズの敵合体魔神などもリメイクされ立ち塞がり懐古ムードを盛り上げる。


さらにシーン切り替えで“エクスキューズミ~”と通り過ぎて行くEXマンたち。
いちいち懐かし過ぎるわw


【声優 3.5点】
すっかりベテランの域に達したオリジナルの声優陣が大集結♪

ワタル役の田中 真弓さんの「龍神丸~」や必殺技ボイスに、
相棒だった龍神丸役の玄田 哲章さんの野太いボイスも健在。

ただ場面によっては、主役や虎王役などを中心に、
この声優さんの実力なら、まだまだ声が張れるはずでは?と首を傾げることも……。
音響も大御所だからって遠慮せずにリテイクすれば良いのに。
そう思うのは贅沢でしょうか。


ヒミコ役の林原 めぐみさんは往時と変わらずキャッキャッと安定して弾ける。


それにしても最終話で{netabare}「覚えとけ。いい男っての最後に出てくるもんよ」と登場した
クラマ役の山寺 宏一さん。
鳥さんのクセに、真打登場って感じで、何かカッコよかったです♪{/netabare}


【音楽 3.5点】
主題歌は前期のOPがa・chi-a・chi「STEP」、EDが同「a・chi-a・chiアドベンチャー」
(共に『ワタル無印』の主題歌)

後期のOPが高橋 由美子さんの「Fight!」、EDが同「君に止まらない〜MY GIRL, MY LOVE」
(共に『ワタル2』の主題歌)

ビブラートをかけない伸びやかなナツメロで
チビキャラ化した登場人物&魔神(マシン)が踊るお馴染みのED映像表現も交えて、
懐しさでのた打ち回る大人にトドメを刺すスタイル。

特に「Figit」のサビで“ファイ♪ファ~イ♪”と連発するフレーズ。
『2』の視聴当時、私もよく口ずさんでいたので、再現されて嬉しかったです♪


BGMもクライマックスで咆哮する高音トランペットなど、
往年の雰囲気を追求したアレンジ。


【感想】
高額映像ソフト販売等で資金回収する
アニメのビジネスモデル転換ムードが漂う中で復活した
極めてニッチな古の玩具ロボ販促アニメとしても興味深い本作。

徹底した懐古刺激戦術により、私も守銭の砦を何度も落されそうになりましたがw
今のところフィギュア七体大人買い等はせずに済んでいるようですw

ただ、これが「逆さ創界山」の短編じゃない、
長編「創界山」救世主伝説とかだったら危なかったと思いますw
(と暗に新作TVアニメ実現の願を飛ばしておきますw)

投稿 : 2025/01/04
♥ : 18
ネタバレ

pister さんの感想・評価

★★★☆☆ 3.0

今観てる

1話感想{netabare}
正直自分は「また“超力ロボガラット”みたいなのやってんな」って認識で初代含め旧作はまともに見てません、テレビつけたらたまたまやってたのを何度か見たことがある程度。
とはいえ再び新作作られるならどうなるん?ってのは結構気になってました。
特に今期にはデジモンアドベンチャーの新作も始まって、スタッフの旧作の捉え方とか新作への取り組みとか見比べてみるのも面白いかなぁ、と思ってまして。

で、いざ見てみたら…もうOPでビックリ!!昔のまんまだww
ちっくしょー、これデジアドもネット配信オンリーだったら旧作のOPだったのだろうか?とどうしても考えちゃいますね。
(TV放送だと金かかるのでレコ社からの出資と引き換えに新曲使わないといけない事情あるのかなー?とか)
更にこっちは監督が神志那弘志じゃないかw
直接は関係ないのだけど最近“爆丸バトルプラネット”の感想で触れたばっかりでタイムリーすぎてビビった、事前にスタッフとか調べてないぞ?
爆丸の方の感想読んでいただければ有難いけど、神志那が他に監督をやった“牙”では「キッズ向けだけどキッズには媚びない」を目指して作ってて、じゃあこっちはどういう姿勢で臨むんだろう?というのは気になるトコロ。
ついでに再びデジモンの話をすると劇場版“tri”はターゲットだったキッズが大人になってその目線に合わせた作りをしてました、ラスエボもそうなんじゃないかな?
その一方でTV版“:”はリメイク?リブート?でキッズ向け作品で、さてワタルはどっち?という興味が俄然強くなりました。

結論から言うと「大人が子供時代に戻った気分で見る」、そんな作りでした。
まんま旧作の続きって流れ(実際続きかどうかは私は分からないけど)、リアルでは途中何十年も間が開いてるというのを全く無視したこれ以上ないくらい潔い内容w
最初の方にドスコイ姉妹(ガラットのキャラ)が出たのも驚きだわ次回予告で坂上二郎ネタとか…もう子供置き去り、だけど内容はキッズ向け。
作画レベルは現代なのだけど見てるこっちの気分としてはタイムスリップしたかのよう。
旧作を殆ど見てない私ですらこうなんだから、しっかり見てた方にはノスタルジーに浸れる度合いは凄まじいんじゃないかな?
へぇこんな路線狙ったのねー、こりゃ凄い、かも?
でもって最後は異世界に行って~ってところで「つづく」なんだけど、その異世界がすっげーガラットっぽいんだけど気のせいか?
まさかガラット世界とかバイファム世界とかガリバーボーイ世界とか行く展開…じゃないよね?個人的には歓迎だけど。

ただ声優がな~んか旧作に比べると元気が無いような気がしないでもない。
田中真弓はルフィーで現役ちゃうん?林原もポケモンのムサシの方が生き生きしてるような?
伊倉一恵も…あれこんなんだったっけ?{/netabare}

投稿 : 2025/01/04
♥ : 4

73.4 2 冒険でコメディなアニメランキング2位
FLCL フリクリ(OVA)

2000年4月26日
★★★★☆ 3.9 (580)
2483人が棚に入れました
後に「トップをねらえ!2」で監督を務める鶴巻和哉の初監督作品である。脚本は「少女革命ウテナ」「桜蘭高校ホスト部」の榎戸洋司、キャラクターデザインは「ふしぎの海のナディア」「新世紀エヴァンゲリオン」の貞本義行が担当した。

ベースギターを背負いベスパのバイクに乗ってやってきた謎の女・ハル子と彼女によって頭から変なモノが出てくるようになった小学生・ナオ太、彼と付かず離れずの関係で学校では孤立しているカメラ好きの女子高生・マミ美が主人公の不思議でサブカルな空気の実験的演出が多用された作品。

全編に渡ってthe pillowsの楽曲が使用され、物語の空気感を作る重要な要素となっている。

芝生まじりの丘 さんの感想・評価

★★★★★ 4.6

OVA、アリですねえ、、

【OVA作品というやり方】
既存作品の外伝とかではなくOVA単品という作品を見たのは初めてだったが、ちゃんと製作陣が作り込んで、かつやりたいことをやっているようでよかった。多分放映作品は浅く広く受けをねらう必要があるけど、OVAなら、狭くニッチなファンが買えばいいということで、相当やりたい放題やれたのだろう。また、放映させる場合、基本1回しか見ないし、視聴ごとに各話一週間開いてしまうので、わかりやすさが結構大事で、情報量を多くすることは難しいけれど、OVAなら何度か見て理解できる要素が色々あったり、激しい展開が可能になってくるのではないか。この作品は各話結構情報量多くて濃密な30分を堪能できる(情報量を絞っても面白い作品というのはあるが)。
こう言う商売のカタチを(自分が知らないだけで結構あるのかもしれないが)もっとやってほしい。

【メタ表現について】
作品として、製作陣の世界をつくりあげるのはいいけれど、メタ的な話を最終話までこねくりまわしたりしていて、そこは盛り上がりを阻害しているように自分は感じた。まあ第一話とかでのメタ表現は普通によく思えたし、調整が微妙なところだろうけど。

【ストーリー的な魅力】
話の内容としてはこの作品は、人間的な素朴なテーマ、SF的なかっこよさ、メチャクチャな小ネタの乱舞でできている。何よりすごいことに、(niconico動画等に通ずるようなレヴェルの悪のりを)あれだけやりたい放題やっているのに、人間的な共感や、優しさや痛さを感じられるような、力強い素朴な物語がしっかりあるのだ。
一番この作品で好きなのは麻美々だ。麻美々の物語が一番不完全で優しかった(現実的ではないが)。



【ストーリー的な難点】
重箱の隅を突けばでるものがないではない。
ご都合主義とはいえあの主人公がそこまでモテモテなのはどうなのかとかね、主人公にみんな優しすぎでしょとかね、やぼだけど。
ストーリーの難点とか気になってくる前に駆け抜けていったって感じはある。
あと自分の好みとはずれはある(まずピロウズみたいな曲聞かんし、ドンチャン派手でカッコイイ、っていうアニメって好きじゃない)。
でも見せ方がうまいし、全然見れた、

【作画】
2000年の作品だがそうは作画、演出は信じがたいほど洗練されていると感じた。女の子も男の子も可愛い(マユ毛とか)。漫画風演出は悪くないが、普通にちょっと忙しなくて分かりにくい感はあった。まあその労力に見合ってない感じも良いです。

【ニッチさ、オタクさについて、若輩の愚痴など】
延々と、さながらFaceBookで政治的な発言を繰り返すオヤジのように何度も言ってきた懐古的なことをまた話す。
やっぱりアニメ業界っていうのは(これは深夜アニメってわけじゃないからちょっとずれた話になるけれど)深夜枠という、比較的自由のきく時間帯を利用して、製作陣が好き放題、自分の世界を作ってきたものである。昔のアニメには確かにエネルギーがあった。「これが俺の世界だ、物語だ。」と、たとえ理解されなくても視聴者に堂々と作品を叩きつけていたのであった。
それがなんだ今は。視聴者に媚びへつらう技術ばかりが上達しているように思えてならない。最近はアニメも大衆化したと言うが、元々アニメにあったオタクの居場所が大衆に奪われたといった方が正しいのではないか。しかも大衆化といっても、ニッチな春画から即物的なアダルトビデオになったというような下卑たものである。AVも需要はあるだろうが春画の居場所を奪わんでくれ。

そんな世の中なのでこういう趣味全開の作品を発掘できると、その出来とは関係なしに嬉しくなる。また驚くべきは、趣味全開でありながら、それを丁寧に完璧に作り上げた上で叩きつけた手腕である。

【作品の総評】
やりたい放題やったエネルギッシュな作品に仕上がっていて、自分の趣味とは少しずれるけれどかなり高評価。
作画、演出等全部素敵です。

投稿 : 2025/01/04
♥ : 12

. さんの感想・評価

★★★★☆ 3.9

評価の分かれる作品です。さて、面白い?面白く無い?

ガイナックスさんとProduction I.Gさんにより製作されたそうです。1話が大体30分ぐらいで合計6話。意外と手軽に視聴することが出来ますヨ。


だけど評価は非常~~に難しい作品ですね。とても見る人を選ぶ作品だと思います。なので、いつもは”QB”よろしく営業トークの私も、今回は全ての方にはお勧めいたし兼ねてしまうのです。この作品は、カッコ良いサウンドと演出で”cool”に見せるアニメなのかと思います。なので好みが合った人は”Cooooool!”となり、そうじゃない人には”なんじゃこりゃ?”となるのかと思います。


評価の分かれ目ポイントその1!
表現方法がとても斬新です。従来のアニメ作品と異なる?表現方法を試みている為、そういう表現を”面白い”、”格好いい”、”斬新”だと受け取れるか、それとも”訳がわからない”、”つまらない”と感じるかです。
例えば、最初はシリアス展開だった画風が突然ギャグアニメ風に変わります。またある時は、画面がいきなりコマ割り漫画になってしまいます。まぁ当然そう言うときは笑いの要素を盛り込んだ場面に限られるんですけどね。果たしてそこを”cool”なギャグと受け止められるか。


評価の分かれ目ポイントその2!
音楽を気に入るか・・・ですね。音楽を担当されているのは”the pillows”さん。物語の要所X2でこの方達のサウンドが挿入され、カッコ良く場面を演出してくれるのですが、そもそもこのサウンドを”cool”と取るか、それとも自分に合わないので”イマイチ”と取るか・・・です。とても音楽の存在が大きい作品ですので、”曲”が気に入らないのでは話になりません。


物語は一人の少年の成長物語です。なんだか冷めてて、あんまり子供っぽくない小学6年生の男の子が主人公。彼は特殊な能力にある事故?をきっかけで目覚める事になります。この能力がとても不思議。右脳と左脳のなんたらかんたらを利用して超空間チャンネルを開き(なんのこっちゃ?)、遥か遠くの物体を引き寄せたり送ったりできるらしい。っと言うか、どう見ても勝手に物体を送り込まれているっポイ。なんと頭の中からロボットが出てきちゃったりする訳です! この能力をきっかけに、主人公は宇宙の中で進行している恐ろしい現実を知ることになります。そして彼の暮らす街にも魔の手が・・・。


この作品は”ヒロインの女の子がとても可愛い”と思いました。キャラクタデザインしかり、性格設定しかり・・・。合計3人のヒロインが登場しますが、それぞれが個性的。

先ずは17才女子高生のサメジマ・マミ美さん。語尾に「~っす」って付けて、なんだかいつも先輩と話をしている様な独特の喋り方が特徴。何度も聞いていると癖になる響き。それに色気があって、とっても可愛い子です^^。
で、もう一人のヒロインがハルハラ・ハル子さん。自称19才だけど、どうみても”お前20才超えてるだろう”って感じのちょっと裏のありそうな女性。。メチャクチャな行動ばかり取るのだけど、なんだか憎めなくてお茶目な一面も。
そして最後はクラスメートの女の子でニナモリ・エリさん。時々小学6年生に見えない色気を見せるおませさん。一番女の子らしいのがこの子かな。
ちなみに私のお気に入りはサメジマ・マミ美さん! ”~っす”の喋り方にかな~り毒されました。
彼女達と主人公の恋の行方も一つのポイントかな。主人公の成長に恋が重要な要素となるのは、まぁ定番ですからね。


本作品はツボにはまると面白いのですが、好みに合わないと冒頭の1話で挫折の可能性もあります。それに世界設定がとにかく”ぶっ飛んでいて”理解しづらいかも。私も1度観ただけでは理解出来ませんでしたしね・・・。


そんな訳で全ての方にはお勧め出来ませんが、この斬新な作品は好みが合うならば面白い作品になると思います。

さて、貴方はどういう判断をされるでしょうか?

投稿 : 2025/01/04
♥ : 18

takarock さんの感想・評価

★★★★★ 4.2

レモンスカッシュ

本作はどういうアニメなのか?

・・・ええとですね、ベースギターで頭をぶん殴られたら角が生えてきて、
角から射精したようにドバっとロボットが現れてバトルする・・そんなアニメです。

意味不明である。
本作を未視聴の方に「こいつ何言ってるんだ?」と思われても仕方がないと思いますw
でも、そんなアニメなんですw

これ程レビュアー泣かせの作品もそうはありませんw
そりゃ表層面を掬えば、「スタイリッシュ」ですとか、「ぶっ飛んでます」とか、
「考えるより感じろ!」というアニメですなんてフレーズは出てきますが、
本作の本質部分を言葉にするのは困難極まりますw

本作の主人公であるナンダバ・ナオ太は小学6年生で、
やや斜に構えているところがあって、生意気なんですけど、実は純情で繊細と、
まぁこれから思春期に突入するであろう(または、もう突入している)
少年像の典型のようなキャラですw

ただ、彼を取り囲む異性の関係性は他の同年代よりも少し進んでいて、
ナオ太に何かとちょっかいを出してくる女子高生のサメジマ・マミ美だったり、
ナオ太の前に突如現れたハルハラ・ハル子(自称19歳)だったり、
ナオ太と同級生でナオ太のことを意識しているニナモリ・エリだったりに囲まれていて、
小学6年生のナオ太には少々刺激の強い環境です。

男の場合ですけど、思春期に突入する頃というのは、
異性への興味が即物的なものに変化していきます。
つまり、異性を性的な対象として求め始めるというということです。

他にも父と母の間には家族という関係以前に男女としての関係性が存在することに
気付き始めるのもこの時期ですかね。

あるいは、夏休み前に「学生の本分を忘れずに清く正しい生活を送るように」なんて
言っている先生が、ゲス不倫しているなんてことに気付くのもこの時期ですw

大人の世界の理不尽さに触れ、偽善と欺瞞を唾棄し、葛藤に苛まれる、それが思春期ですw

私は本作に、自身のバイブルである「行け!稲中卓球部」と似ている空気を感じていて、
思春期の時期に萌芽する初々しいまでの性への興味や、
この世(大人の世界)への葛藤だったりをギャグに昇華したのが「行け!稲中卓球部」ならば、
ハチャメチャなロボットバトルに昇華したのが本作かなと。

そのハチャメチャなロボットバトルを始めとする
(映像)制作に携わっているのは、錚々たる顔ぶれです。
価格.comでは、「ガイナックス全盛期の傑作」なんて宣伝文句もあるくらいですw
とにかく驚嘆の出来です。
アニメーションの文法に忠実に則った方法論を取りながらも、
そこに高密度な情報を乗せて、有無を言わさず直接視聴者の脳に叩き込むような、
ある種暴力的な映像です。
設定だとかストーリーだとかを考える暇もないテンポで、
言葉にしてしまえば荒唐無稽な事象が、
高い技術に裏打ちされた圧倒的映像で、形象化されています。
とにかく映像の訴求力が強くて、もうこちらはただただ呆然としていましたw
これが本作の「考えるより感じろ!」と言われている正体だと思います。

ところで、本作では様々な比喩が用いられていますが、
本作に登場するベースギターだったり、
バットだったりは男性器のメタファーというのは有名な説です。
その説に従うと、様々なシーンが実に興味深いんですけど、
そこはあまり考察せず、「考えるより感じろ!」ってことにしときますw

思春期の味が酸っぱいレモン味ならば、
そこに脳まで溶かすような強烈な炭酸が加わった
(本作にも登場する)レモンスカッシュこそが本作の味ですw

男ってのは、いくつになってもこの味が忘れられない馬鹿な生き物なんですよw

投稿 : 2025/01/04
♥ : 34
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